爪切り
歳を重ねると
足の変形や乾燥によって、たこ(胼胝)や角質の肥厚、爪の異常を感じている方は多いと思います。
しかし それらの異常な状態に対しての意識やケアは 自分で行いたくてもケアできないのが現状です。
それは 年齢と共に病気を抱えていたり、末梢感覚が鈍くなることで、足の異変に気づきにくくなる事が原因の一つでもあります。
加齢と共に変化する足
・外部から刺激による皮膚の角質化による硬化や乾燥(合わない靴等)
・筋肉の萎縮による関節の変形や重心の変化による慢性的刺激
・足底部のクッション性の低下
・神経細胞の減少に伴う 知覚異常・鈍化
・活動性の低下に伴う廃用性の浮腫
・動脈硬化に伴う 血流異常 (冷感・痛み・色素沈着等)
・高血糖に伴う神経障害や創傷の悪化
加齢による機能低下や視力の低下により
そもそも気が付かない事で悪化に至ったり
ケアの必要性はわかっていても
自分では出来ない理由でセルフケア不足に至り
痛みで歩けなくなるケースは良くあることです。
たかが「爪切り」
若いころは何の苦労もなく 当たり前の爪切りですが
足まで手が届かない・爪先まで見えない 等々
それでも 他人に足の指を見せるなんて、
綺麗にできていないので申し訳ない 等の理由で
足のケアを誰かにお願いしたいと考える方は、まだまだ少ない現状です。
足のケアを積極的に提案し フットケアを行うことで
足のバランスが保たれ 痛みが軽減し
生活の基礎を担っていると 意識することが大切なんです。
爪のトラブルの原因
トラブルの原因は 爪の切り方にあります。
長く伸びたままの爪は、靴の中でぶつかり、割れたり剥がれたりするだけではなく
靴に趾先があたり 厚み(肥厚)が出てくる原因となります。
逆に爪を深く切りすぎてしまうと、巻き爪や陥入爪の原因となります。
正しい長さと 角度 爪周囲の角質ケア 靴選び で悪化を予防できるのです。
ご自分でケアが行えない方へのフットケア、訪問看護で提供しています。
●看護師が行う爪ケア
爪のトラブルは 爪と皮膚の間や表面に溜まった角質が原因です。
爪を圧迫したり 雑菌を繁殖させる爪垢を除去し 予防するケアを行います
①足の洗浄
②爪切り
③保湿・マッサージ
1 足の洗浄泡洗浄と爪ブラシを使用した角質除去
2 爪切り爪垢がたまりにくい長とかたち トラブルの生じにくい角度に整え ニッパー・ヤスリ・グライダー ヤスリ(ネイルファイル)等も使用します。
足爪の理想的な長さは 足趾の長さと同じで 形状は「スクエアオフ」と言われる形です。
足趾の骨(末節骨)は先端までは来ていません そのため 骨のない部分は柔らかく 地面を踏みしめる事ができず安定した歩行ができないため 骨の役割を担っているのが爪となります。趾が地面を踏みしめた際に負担とならない形が 四角で角が取れたスクエアオフとなるのです。
足の爪の伸びは 手の爪より遅いのですが 一度整えた形状を保つためにも
1週間毎の頻度でヤスリをかけるとよいでしょう
3 足趾の保湿・マッサージ爪だけでなく 爪周囲の保湿とマッサージが爪の成長には重要です。
爪も皮膚の一部であり 割れやすかったり変形したりを予防し
骨に代わる役割を担っていますので
トラブルがあることで 歩き方が変わり
思わぬところに痛みが出たりもします。
爪の栄養は
皮膚と同じたんぱく質やビタミン、ミネラルで
カルシウムはわずか0.1%のみ
栄養状態やケアが行き届くと爪の成長は早くなり健康的な厚みのある爪に変化してきます。
爪周囲に角質がたまり硬くなると
爪の成長が妨げられ
厚みが出たり巻き込みが生じたりするのです。
爪のケアと合わせて
爪周囲の皮が硬く角質化しないようなマッサージ必要です。
フットケアの一部である 爪ケア
自分でできるところは自分で。
難しくなったら 早めにお願いしてもよいケアです。
いつまでも 自分の足で歩ける健康な足に 整えていきましょう。